【釈正輪メルマガ3月19日号】日々是好日

【お釈迦さまが教えられた、いろいろな善い種まき】

雀が二羽 ころげ羽ばたく うつつなさ
落ちむとしては また飛びあがる

北原白秋

ようやく、うららかな春到来ですね。雀のつがいが協力しあって、枯れ葉や毛を集め巣作りを始める頃です。季のことばに「春はあけぼの」、季の花は「たんぽぽ」、季の鳥が「雀」。春分の初候は、「雀始巣(すすめはじめてすをつくる)」です。

さてその雀ですが、初夏の朝早くの窓から聞こえる、「チュンチュン」という馴染み深い鳴き声。市街地などに生息し、軒下に巣をつくるなど、人間の生活に密着した野鳥です。赤茶色の頭に黒ち喉元、背中のまだら模様が特徴的な、愛くるしい姿をしています。
「雀の涙」ということばのように、その小さな体から「少ない」「わずかしかない」ことの喩えとして用いられますが、「欣喜雀躍(きんきじゃくやく)」など、人が喜びのあまり小躍りする様を、ぴょんぴょんと跳ね歩く雀に例えた楽しげな言葉もあります。

合掌

お釈迦さまが勧められる六つの幸せの種まきが六波羅蜜(六度万行)です。その最初に上げられる「布施」の心掛けを、前号まで詳しくお話ししてきました。今回は六波羅蜜の二つめの「持戒(言行一致)」についてお話いたします。
持戒とは「約束を守る」意をいいます。例えば全国の飲食店の無断キャンセルによる被害総額は、年間約2000億円にのぼるそうです。材料を揃え手間暇かけて準備しているお店の苦労を思えば、「予約したのを忘れた」では済まないはずです。しかし、状況によって果たせなくなることはあります。その時は、成る可く早く相手に告げ、誠意をもってお詫びすることが大切です。

三つめの「忍辱」とは、忍耐することです。嫌なことがあると、ついカッとなりますが、その怒りを外に出せば、周りの人を苦しめ、後で自分も気まずくなって悔やみます。物事が上手くいかない時も、怒りの心をグッと堪えて、表に出さないようにすることが、善い種まきなのです。心ない言葉や傷つくことを言われても、さらりと流して受け取らないようにする心掛けも大事でしょう。

次の「精進」は「精を出して進む」と書くように、努力すること。精進料理を思い浮かべて、肉や魚などの生臭いものを食べないことだと思っている人もありますが、人一倍努力するためなら、何を食べてもよいのです。「禅定」とは、心を静め定めるということで、反省することです。悪い結果が自分に現れると、「あいつのせいだ」「あの人がこんなことを言ったから」と、周りのせいにしがちですが、そんな時こそ心を落ち着け、自己をよく省みることが大切だと教えられます。

最後の「智慧」は、前の三つをまとめたものです。蒔いた種は必ず生える。善いも悪いも、自分の種まき(行為)に応じた結果が、自分に現れるという「因果の道理」を明らかに見て、修養することをいいます。

六波羅蜜をまとめると、人に親切し、約束を守り、忍耐強く、人一倍努力して、自己を反省している人は、必ず成功出来るのです。幸せになりたいと思い善い行いをしようと、いくら頭で理解していても、実行しなければ分かっていないのと同じです。お釈迦さまが、経典に説かれる多くの善(諸善)を六つにまとめられたのは、私たちに実行させるため。それは釈迦の教えをよく聞き、真剣に修善を実行した人だけに必ず知らされることがあり、真の幸福への道が開けるからです。六波羅蜜は、どれか一つでも実行すれば、六つ全部したのと同じになるという特長があります。自分にできそうな種まきを一生懸命、続けていくことが大切なのです。

釈 正輪 拜

開催時の様子を動画で紹介

2019年1月16日「価値観の多様性」

2019年1月16日「改めて思う仏教の大切さ」

2019年1月16日「人というのは何者なのか?」

2018年8月9日「私という人間を認めてくださる方に出会うか否か」

2018年8月9日「お坊さんの役割」

2018年8月9日「歴史にはいろんな考え方がある」

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