生きることの意味「快楽編」(2016年2月16日)

春浅し梅花乃芳し(うめのはな かんば)の頃となりました。

春の到来を告げる鶯(別名・告鳥鳥)が、裏の竹林で「ホーホケキョ(法華経)」と、美しい鳴き声を響かせています。春の到来を待ちわびるのは人も同じ、万葉の時代から古来、数々の歌に詠まれてきました。「梅は咲いたか 桜はまだかいな」の江戸端唄にもありますように、春を待ちわびる人は、白梅が先じ、紅梅が続く梅の開花に敏感でした。

二月は如月と言われますが、異称は「梅見月」とも言います。

合掌

二もとの 梅に遅速を 愛すかな

与謝蕪村

現今は、『本当に成すべき事』を探求する、人間らしい精神が危機に瀕しているといえます。人生の目的がはっきりしないため、刹那的快感に救いを求める人が増え、知らぬ間に依存症になっているものです。中毒者の幻覚による凶悪犯罪も増え、第三次乱用期とさえいわれるようになり、薬物依存のニュースが絶えることがありません。

また有識者の性モラルの欠如のニュースも後を絶ちません。不特定多数と性的関係で、一時的な快楽を得たとしても、心の欲求を満たすことにはなりません。依って何度も繰り返してしまうのです。

心理学に、「現界効用逓減の法則」なるものがあります。これは何事も回数を重ねるにつれ、かつての興奮が味わえなくなり、欲望を満たす快楽は、その時は強烈な幸福感なのですが、泡の如く直ぐ消えてしまう宿命を同時に持っています。

つまり欲望は満たされた瞬間に、苦痛に変わってしまうのです。社会は世界は価値観は目まぐるしく変わっていきます。人間はいつの世も時代に翻弄され、本当の幸せとは何かを見失なってしまいます。生きる意義と本当の幸せとは何なのかを、真摯に考えなければならない時にきているのではないでしょうか。

幸福というものが、同時に不幸の源になっている。これも定めなのであろうか。

「 ゲーテ・若きウェルテルの悩み」より

釈 正輪 拜

開催時の様子を動画で紹介

2019年1月16日「価値観の多様性」

2019年1月16日「改めて思う仏教の大切さ」

2019年1月16日「人というのは何者なのか?」

2018年8月9日「私という人間を認めてくださる方に出会うか否か」

2018年8月9日「お坊さんの役割」

2018年8月9日「歴史にはいろんな考え方がある」

アクセス

  • 20今日の訪問者数:
  • 20昨日の訪問者数:
  • 561月別訪問者数:
参加申し込み
東京 3月7日(木)武道礼法体験会 3月12日(火)講話会 大阪、講話会 3月22日(金)  3月29日(金)  4月27日(土) 5月25日(土) 6月30日(日) 7月27日(土) 8月28日(土)
LIQUID CONNECT
×