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釈正輪回顧録 3.神仏習合

釈正輪回顧録 3.神仏習合

神社仏教の修行の場となるのは、神仏習合(しんぶつしゅうごう)という日本独特の信仰形態があったからだ。
渡来の宗教である仏教は古来の神道融合し、神と仏は同等のものに考えられるようになった。
奈良時代から神社には神宮寺といわれる寺が建立された。
高賀山にも養老7年に蓮華峯寺(れんげぶじ)という神宮寺が創建されている。

修験道とよばれる山岳信仰もまた神仏習合思想によるものだ。
山を神とする古来の信仰に、神道、仏教、道教などの思想が組み合わさったこの独特の宗教は、奈良時代に確立した。
白山信仰が有名だが、高賀山も高賀権現(ごんげん)として奈良時代から信仰されてきた。
権現とは神の仮の姿をいう名前だ。
修験道の実践者を修験者(しゅげんじゃ)といい山伏(やまぶし)ともいった。
彼らは山に籠もって修行をすることにより、様々な「験」(しるし)を得ることを目的とした。

慈海大禅師は高賀山で千日回峰行を三度満行(まんぎょう)したとつたえられている。
千日回峰行とは、千日の間休むことなく山の峰を歩くとそうぎょうである。
相応大師が比叡山で始めた回峰行が現在まで伝わり有名なので、千日回峰行というと比叡山の専売特許のように思われがちであるが、全国にはこのような山岳霊域が五十以上あると言われている。
いつしか私は、先祖である慈海大禅師が高賀山で行った千日回峰行を復興したいという思いに囚われた。

 

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