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釈正輪回顧録 1. 導かれて4

釈正輪回顧録 1. 導かれて4

私は禅宗から仏門に入り、この場所を訪れたときは天台宗の修行僧であった。
後に真言宗の修行をすることになるのだが、関心はつねに山岳信仰にあった。

私はその頃、毎月どこかの山に登っていた。
帯広の剣山、出羽三山、富士山、立山、木曾御嶽山、伊吹山、養老山脈、御在所岳、熊野三山、葛城山、四国の剣山、石鎚山、英彦山、求菩提山、開聞岳、などである。
修行で訪れた場所でもあり、普通の登山の場合もあった。

最初に訪れてから私は『洞戸村史』等を手に入れ高賀山を調べ始めた。
するとそこが、かつて白山の禅定門(ぜんじょうもん)と呼ばれた山であることを知った。
この地には奈良時代の中期から多くの修験者が集まり修行の場とした。
修験者は高賀山を入り口にして峰々をつたい白山まで行ったそうだ。

私は何度か高賀山に登り白山への道を探したが見つけられなかった。
しかし、その頃には高賀という山の魅力にとらわれ逃れられなくなっていた。
調べるほどに、この土地と私の因縁が深いことがわかってきたからだ。

 

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